オモムケドトリヨセズ-赴けど取り寄せず

ワタクシがちょこちょこと実際に足をはこんで買っているコダワリの品々。

#大福

購入場所: 松島屋@高輪
お値段: 170円

本ブログ初の同じお店からの商品です。
以前は「のし餅」について書きました。

先日、TVのドラマで主人公が大福を食べるシーンを観て「大福、買いに行こう」と思いました。
はい、単純です。

東京の大福は虎ノ門の岡埜栄泉、護国寺群林堂、原宿の瑞穂など有名店がありますが、松島屋の大福はお餅が美味しく比較的小ぶり。
通常の豆大福に加え、粟大福、草大福があります。
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その名の通り、それぞれ粟餅と草餅で餡子を包んであります。豆大福よりレアかと思います。
餡子は粒餡ですがよく炊いてあるので皮は残っていますが粒はほとんど感じられません。
(私は漉し餡派ですが、大福は気軽なお八つですからこれで十分に思います。)
それを包んでいるお餅は厚からず薄からず餡に負けない歯ごたえの絶妙な厚さ。
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朝の9時頃には既にお店は大忙し。
大福三種に加え、のし餅やお赤飯、粟餅、豆餅なども並んでいます。
うーむ、商品構成に無駄がない。
材料は小豆、もち米、粟、エンドウ豆、ヨモギ上新粉かな。
店先には予約された商品が積まれ、お客様にきびきびと対応する方が何人かいらっしゃいます。
その他、商品を包む方、作業場の店内には大福を作る方、奥では年代物の餅つき器が忙しそうに働いています。
こちらに来るとなんだか清々しい気分になるのは朝9時という時間だけでなく、「一人一人がやるべきことを気持ちよくやっているから」かもしれません。
(気持ち良く、というのは私の主観ですが、そう見えます。)

冒頭に挙げたTVのドラマも小さな町工場の奮闘とそれに纏わる人間ドラマ。
頑張れば報われる、人情は有難い、勧善懲悪、愛は勝つ
まあ、世の中すべてがそんなことじゃ片付かないのが現実ですが、普遍のテーマです。
皆が求めているからこそ、普遍なのでしょう。
昭和ブームもその延長であり、一環である気がします。
画一的でなく工夫があったから魅力的な空間や店が生まれ、繁盛し、個性的な商品が売れたのでしょう。
古びた店舗や老舗だから良いわけではなく、それが残っている真っ当な理由やストーリーに私は惹かれます。
「あの頃」も良かったけど今も良くなるように努力や我慢をしなくては、ですね。

大福から少々話が逸れましたが、湯気や活気がいっぱいの松島屋さんの朝はなんたって素敵です。
餅菓子屋以上でも以下でもなく自信ある品をその日の分作って売るだけ。
是非、約束の前に少しだけ早く家を出て訪問先へのお土産にいかがでしょう。
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@170円とは思えない清々しい経験が出来ます。
高輪が遠い方は大福は三越本店または恵比寿三越の菓遊庵にて木曜日に扱いがあるようです。

もうすぐ季節ものの栗蒸し羊羹が販売されますよ。
こちらは店舗にご予約ください。