オモムケドトリヨセズ-赴けど取り寄せず

ワタクシがちょこちょこと実際に足をはこんで買っているコダワリの品々。

服部食品のお豆腐

 

購入場所: 明治屋@広尾

お値段: 絹豆腐200円 ゆどうふ240円 油揚げ 140円(いずれも税抜き)
 
日本人の食卓や生活に欠かせない食品、お豆腐。
なかなか美味しいものに巡りあえませんでした。
 
高いなりに美味しいものはあるのですが、毎日いただくもの、しかも昔から値段を知っているものだけに一丁500円などは躊躇います。
昔は近くのお豆腐屋さんで普通に美味しかったのに。早起きだったなあ、お豆腐屋さん。
そして夕方に豆腐屋が自転車でラッパ鳴らして来ると容れ物(ECO!)持って「お豆腐屋さーん」と叫んだ三丁目の夕日な遠い日々。とぅふーぃ、とうふぅ。
(最近、時々カートを引いて豆腐を売っている若い衆を見かけますが、「きっと新しい宗教よ」と近所の奥様方からは食いつきが悪かった。難しい時代になりました。)
 
さて、買いやすいもので充填タイプでなく、消泡剤無添加となると前にご紹介した等々力の翠屋が近辺では買いやすかったのですが、今や少し遠くの駅に行かなくては入手できません。えーん。
このお豆腐は日本橋高島屋地下でお豆腐を買いたくなり、並み居る高級豆腐店を横目で見つつ、スーパーとして出店している明治屋で「うーん、南禅寺って書いてあるしいいかもっ」と購入。表面が波うっていて「企画ものか?」と、若干心配になりましたが、いただいてみたら大層美味しいお豆腐でした。柔らかいから崩れにくい工夫のようです。ナーイス。
ちなみに(細かいセットで♪)波が入っているのは絹だけです。
 
お豆腐は大豆のイソフラボンという成分が女性に有益といわれています。
また、我が家は夕飯には炭水化物をあまり大量に用意しないので、お豆腐はその代わりとして頻繁に登場するものの、いくら消泡剤なし、国産大豆、といわれても箸が進まないものもありました。
タレや薬味を濃いめ、多目にしないと進まないお豆腐が多い気がします。
大豆も国産で無農薬で品種限定とかだとさらにスペシャル感は増しますが、それが味に活かされていないのであれば勿体無いことです。
今や大豆はあらかた輸入ものだそうですし、国産と表示してあっても一部始終見たわけじゃないので、信じてついて行くしかないですが。
 
お豆腐は水も重要です。秩父や箱根で汲み出し豆腐などが名物になっていますが、水が伏流水で美味しいのでしょう。
京都は言わずもがな、どすえ。
水が柔らかいからか喫茶店の珈琲も美味しいし、酒屋さんもたくさん。
さぞや昔から豆腐を食しているであろうおじゃれ文化の古都。歴史と水に恵まれた豆腐、美味しいはずです。
今回、豆腐は柔らかさも美味しさの重要な一条件であると感じました。
豆腐の角に頭をぶつけて死んじまえ、ってのは江戸の世話物で与太郎が叱られる時の台詞です。いまでも滅多に死ぬことはないと思いますが、昔は各町内に豆腐屋があり、遠方への流通の問題が発生しなかったので、柔らかいものの代表だったのでしょう。
 
さて京都のお豆腐屋さんのHP(かなりな気合を感じます)
南禅寺豆腐屋 服部|京都 豆腐のお取り寄せを拝見したところ、伝統とプライドを合わせ持ち、素晴らしい跡取りもいらっしゃるお豆腐屋さんでした。
(スマートフォンで見るとリンクがいきなり買物ページになりますがPCからだと社長ご夫妻がトップに)
にがりにもこだわっていらっしゃいます。
関西は物価が安いのですが、江戸でこのお値段。
取り寄せるかしないかはあなた次第。
で、いざ召し上がる時には、できれば麻婆や純豆腐でなく湯どうふや冷奴で豆腐本来の味と風味を楽しんでください。
南禅寺はんの御用達やさかい。
 
尚、成城石井(恵比寿店、五反田店)でも販売を確認いたしました。
服部はん、関東の田舎者(京都の方はいまだ「ご上洛」「下京」とおっしゃいます)に美味しいお豆腐をおおきに。
 
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下ゆでした大根とお揚げをお出汁で煮て卵、こちらのゆどうふを加え、白いおでんに。お豆腐はすがたたないように暖め直す時に加えました。
本当に柔らかい口あたりの美味しいお豆腐です。