オモムケドトリヨセズ-赴けど取り寄せず

ワタクシがちょこちょこと実際に足をはこんで買っているコダワリの品々。

旅を終えて

カンボジアアンコールワットやアンコールトム、ベンメリアなどのクメール遺跡を見てきました。
朝日の中で観るアンコールワットはもちろん素晴らしかったのですが、個人的にはアンコールトム、バイヨン寺院の第一回廊に入る手前の中庭が一番良い氣を感じました(写真二枚目まで)。
f:id:onsha:20160112142054j:image
f:id:onsha:20160112143253j:image
f:id:onsha:20160116003238j:image
f:id:onsha:20160117000137j:image
f:id:onsha:20160117000418j:image
f:id:onsha:20160116225127j:image
きちんとした知識もなく歴史認識も曖昧な私が、数日の滞在でいろいろ語るのも憚られるのですが、年頭でもあり、感じていることを少々綴ります。

始まったばかりの2016年、世界はあちらこちらで混沌としています。
私達の国やカンボジアベトナムがほんの数十年前に経験した悲しい戦争や内戦は繰り返してはいけないことなのに、旅行中には水爆の実験報道などもあり、中東のサウジとイランも関係悪化。
シリアの難民問題も日々益々深刻になり、爆弾テロも各地で起きています。
権力、領土、異民族、独裁などに宗教問題が絡んだ争いは人類誕生から繰り返されており、各地に残る遺跡にも「隣国〇〇との〇〇世紀の戦いの様子を描いたもの」がなんと多いことか。
残念ながらまだまだ続きそうです。

シェムリアップの遺跡も仏教寺院からヒンドゥー教寺院へ、またはその逆もあり、壁画も都度削り取られたり、と時代時代の権力と宗教の変遷が窺えました。
そして残ったものも内戦で破壊され、仏像は仏頭を盗賊に切断されたり。
現在、シェムリアップ内にはラッフルズホテルやアマンの名のついた高級ホテルもあり、スパやバーもなかなかのもの。
しかし、少し町を離れると水道もなく高床式の家(洪水被害防止の為)暮らす人々がまだまだいます。
電気も十分でなく、停電も多いそう。犬や牛も痩せていました。
そんな中、私が感心したのはそれらの家々の周りが綺麗だったこと。ペットボトルなどのゴミも散乱しておらず、さっぱりしています。
人々も淡々と暮らしており、観光客に何かをねだるのは一部の物売り程度で、ガイドさんも少額のチップすら積極的には受け取らないし、商店の方もしつこくない。
私が出会った方々がたまたまそうだったのかもしれませんが、非常に気持ちの良い旅が出来ました。
ありがとうカンボジア。何かお返ししたいです。

今後は海外旅行もリスクが伴う地域が増えていくと思われますが、無事に戻れば良い経験になります。
但し、行くもよし、行かぬもよし。
旅立たずとも、変わらない日常でも得るものはある、との視点を持ち、過ごして行くのが今年の所存でございます。そしてあまりに無為な日常であればできる範囲の努力で変化をつけましょう。無理は禁物です。
平穏の有り難さを大事にしたいものです。

海外に限らず、国内も心配ごとはたくさんですが、焦らず、膨大な情報の正誤をきちんと整理・咀嚼して行動や知識に変えたいものです。
小心者の私の課題、鍛えるべきは脳と自律神経と判断力です。 
改めて、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
f:id:onsha:20160115121524j:image
タ・プロームという遺跡の中庭にあった彫刻。
建物内部の壁でなく、庭に積み上げているだけの石の中に見つけました。
とても心惹かれました。